吉岡直樹のジャズ・スタンダード研究

ジャズ・スタンダードについてひたすら書きます。

On The Sunny Side Of The Street の2小節目

前回、この曲の4小節目を記事にしたときに、2小節目も耳に入ってきまして、気づいたことがあるので記事にしてみます。

ここは基本的に III7 で、1小節目のトニック・メジャーから3小節目のサブドミナント・メジャーをつなぎます。

IVmaj7へ進行する III7 というのは、注意して探すと数は多くはないですが、それなりに見つけることができます。例えば、Someday My Prince Will Come の2小節目や The Preacher の12小節目にもありますし、IV7に進行する Driftin' の1小節目後半も同じものと考えて差し支えないと思います。また、Bewitched の3小節目の後半や Old Folks の21小節目の後半からその次の小節にかけて III7-IVmaj7 と演奏することもできます。

さて、On The Sunny Side Of The Street の2小節目は、III7 だけでなく、VIIm7(♭5)-III7としている演奏が意外と多かったです。私の思い込みで、IVmaj7 へ進行する場合、III7 には、関係コード(と私が呼んでいるVIIm7 や VIIm7(♭5))が先行しないことが多いと勝手に思っていたのですが、そんなことはないんですね。思い込みというのは恐ろしいものです。

ちなみに、III7-IVmaj7は一体なんなのかについては、またあらためて考察してみたいと思います。