吉岡直樹のジャズ・スタンダード研究

ジャズ・スタンダードについてひたすら書きます。

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Someone To Watch Over Me の21-24小節目

この曲は全体的にコードのバリエーションがたくさんあって迷います。でも、あまり迷わない後半について書いてみようと思います。 たまに歌手の人と演奏すると、♯IVm7(♭5)-VII7 | ♯IVm7(♭5)-VII7 | IIIm7 VI7 | IIm7 V7 | のようなコードのついた譜面を渡され…

Catwalk の1-2小節目

あまり演奏しない曲なのでタイトルをみてもピンとこない方も少なくないかと思いますが、有名なマル・ウォルドロンのアルバム Left Alone (1960年)の2曲目です。 何年か前になりますが、この曲を久しぶりに聴いたとき冒頭2小節の進行について気づいたことが…

It Could Happen To You の9-10小節目と25-26小節目

ABAC形式の、セクションBとCのそれぞれ1-2小節目です。ここはまだメロディが共通しているところで(ABAB'形式ということもできるだろう)、メロディはメロディは階名で「ミミ | ミファドレ」となっています。 譜面なしで演奏するとき、ここのコードがいろい…

Moon River のターンアラウンド

『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘプバーンが歌って有名になったそうで(実は見ていない)、状況によってはリクエストいただいて演奏することが多い曲です。メロディもコードもシンプルで覚えやすいのですが、ターンアラウンドをどうするか、という…

Black Nile の14-16小節目

ウェイン・ショーターの1964年録音のアルバム Night Dreamer に収録されている代表曲のひとつです。AABA形式の2回目のセクションAの後ろ3小節なのですが、ここは、1回目や3回目のセクションAとメロディやコードが異なります。 しかし、アマチュアのジャム・…

I'll Close My Eyes の27-28小節目

なんともないところなのですが、演奏していて違和感があったので調べてみました。 IIIm7 | VI7 | と書いてある譜面だったのですが、いやまてよ、III7 | VI7 | だったかなとも思ったり、トニックから始まっていたっけなと思い直したりしたもので。 1957年、Di…

Lover Man の16小節目

AABA形式の、2回目のAの最後の小節、すなわち、ブリッジの直前です。 この曲は(すなわち、セクションAは)、マイナー・キーのトニックで始まって平行調関係にあるトニック・メジャーで終わります。以下、便宜上、メジャー・キー側のトニックを I として表記…