メロディとコード
この曲のもっともバリエーションが多い箇所ではないかと思います。 転調していると解釈できる演奏もありますが、混乱を避けるため敢えてメジャー・キーの文脈で書きます。 1950年、Sarah Vaughan/In Hi-Fi:Im6 | Vm7 | VI7 II7 V7 / | IIm7 V7 | 1954年、Di…
先日この曲を演奏したときに、あまりこの曲を研究してこなかったことに気づきました。 この曲は、全体的にはメジャー・キーですが、平行調との行き来もあります。具体的には3小節目から12小節目、すなわち1コーラス16小節の半分以上をマイナー・キー側の文脈…
この曲は、ほとんどのマイナー・キーの曲と同様、平行調と行ったり来たりしますが、8小節目は、7小節目の並行メジャーのトニック・メジャーから9小節目の元のキーのトニック・マイナーへ進行するところです。 よって、8小節目は9小節目Imへのトゥ・ファイブ…
AABA形式のブリッジ(セクションB)からセクションAに戻るところです。 ブリッジは長3度上のマイナー・キーに転調していると理解すればよいのだとは思いますが、ここは元のキーに戻るところなのであえて曲全体の(あるいはセクションAの)キーで表記します。…
よく知っているつもりで、日頃メモリー(譜面なし)で演奏できている気になっていたが、実は理解・検討が不十分だったと反省した曲。 メロディが階名で「ミソシラソドドラ」と8分音符で動いています。後半2拍が、メジャー・キーにおけるいわゆる「サン・ロク…
この曲のブリッジの前半です。 この曲を演奏する機会は少なくありません。特に歌手の人たちは様々な譜面を持ってくることが多く、なかには「おやっ」と思うものもありますが、なかには、一体何を聞いたらこんな譜面になるのか譜面の書き手の良識を問いたくな…
歌入りでこの曲を演奏したときに、そういえばこの部分のコードはどうなっているのだという話になったことがありました。 気になったので改めて調べてみました。 1944年、Billie Holiday(Decca盤):♭VI7-V7 1946年、Charlie Parker(Dial盤):♭IIIm7 ♭VI7 …
この曲は全体的にコードのバリエーションがたくさんあって迷います。でも、あまり迷わない後半について書いてみようと思います。 たまに歌手の人と演奏すると、♯IVm7(♭5)-VII7 | ♯IVm7(♭5)-VII7 | IIIm7 VI7 | IIm7 V7 | のようなコードのついた譜面を渡され…
ABAC形式の、セクションBとCのそれぞれ1-2小節目です。ここはまだメロディが共通しているところで(ABAB'形式ということもできるだろう)、メロディはメロディは階名で「ミミ | ミファドレ」となっています。 譜面なしで演奏するとき、ここのコードがいろい…
メロディは階名「レドシド」。出版された譜面では、シンコペーションされていて「レ」が8分音符、次の「ド」が1拍目ウラの4分音符、「シ」が2拍目ウラの8分音符と3拍目4分音符のタイ、最後の「ド」が4拍目の4分音符になっています。 さて、コードですが、こ…
ジャズ・オリジナルなので、実音表記としましょう。 1小節目のD♭maj7と3小節目がE♭7に挟まれているので、常識的に考えるとB♭7、あるいはB♭m7が考えられるところです。 そして、この曲の場合B♭7が妥当だと思いきや、メロディが2分音符でA-B♭と動いています。B…
この曲はよく知っているのだけれども、コード進行のバリエーションが多すぎて、譜面なしで演奏するには無謀だと個人的には思います。いざ、自分で演奏しようとコードを検討すると、なかなか全体的に調和させるのが難しく非常に悩ましいのですが、それもまた…
私の参加したジャム・セッションでは、ほとんどの場合、 II7 | V7 | で演奏するような気がします。 しかし、そのような演奏は思っているほど多くはないように思います。 1950年、Ella Fitzgerald と Ellis Larkins のデュオ:Imaj7-VIm7 | IIm7-V7 | 1953年…
AABA形式の最後のAの12小節あるうちの8小節目です。 ジャム・セッションやちょっとしたライブで譜面なしでこの曲を演奏ときにいちばんバリエーションがあって迷う箇所がここではないかと思います。 メロディが2拍目から4分音符で階名「ミレド」となっていま…
ここは、テーマ中いつも気になるところです。 リハーモナイズしないのであれば、基本的には III7 だけれども、もちろん、関係コード(と私が呼んでいるもの。すなわち、ドミナント・セブンス・コードに先行するマイナー・セブンス・コードまたはハーフ・ディ…
ABAC形式のセクションCの冒頭2小節です。 ジャム・セッションのように譜面なしで演奏するときにいつもどうしようか悩むところです。いくつか音源をきいてみましょう。 1953年?、Bud Powell:VIIm7(♭5) | III7 | (ストレート・メロディにあわないが、大きく…
ここは、メロディとコードとの関係で非常に悩ましい箇所です。 ジャム・セッションでは、この2小節目を II7 とするか、あるいは、VIm7 | II7 | などとするケースが多いように思います。 ところが、ここのストレート・メロディは、階名で「ミーファド | ドラ…
うしろから5小節目です。 この曲はマイナー・キーで始まって平行調のメジャー・キーで終わります。 最後の29-31小節目は、IIm7 | V7 | Imaj7 | と、いわゆる「トゥ・ファイブ・ワン」で終わることが多いです。それに対して、28小節目は、メジャー・キーの「…
一般に、トニック・マイナーのときのスケールは、 エオリアン(ナチュラル・マイナー・スケール) メロディック・マイナー・スケール ドリアン の3つだと私は整理しています。このほか、例外的にハーモニック・マイナー・スケールの場合があるかもしれないの…
AABA形式のセクションAの2小節目はどのように演奏していますか。 キーをFとしたら、Em7(♭5)-A7 でしょうか。 チャーリー・パーカーの演奏、例えばVerve盤のものをきくと、1コーラスに3回あるセクションAのうち、2回目の2小節目である10小節目のみA7、それ以…