吉岡直樹のジャズ・スタンダード研究

ジャズ・スタンダードについてひたすら書きます。

トニック・マイナー

All Of Me の3-14小節目

ジャズで取り上げる曲は、民謡やクラシック音楽をもとにした曲を別にすれば、概ね1920年代以降に作られた曲がほとんどです。 この時代になると、純粋なマイナー・キーの曲はごくわずかで99%くらいの曲が平行調か同主調のメジャー・キーに一時的に転調します…

Catwalk の1-2小節目

あまり演奏しない曲なのでタイトルをみてもピンとこない方も少なくないかと思いますが、有名なマル・ウォルドロンのアルバム Left Alone (1960年)の2曲目です。 何年か前になりますが、この曲を久しぶりに聴いたとき冒頭2小節の進行について気づいたことが…

There Will Never Be Another You の11-12小節目

むしろ興味があったのは13-14小節目だったのだが、聴いていたらここも多少気づきがあったので記事にしてみます。 まずは音源を聴いてみましょうか。 1950年、Lionel Hampton:Imaj7 III7 | VIm7 | 1950年、Sonny Stitt:曖昧なところもあるが基本的に Imaj7 …

All The Things You Are の1小節目

All The Things You Are のキーを伝えるとき、例えば「Cマイナーで。」と伝えたら、「あの曲はメジャーで終わるから、マイナー・キー(短調)ではなくメジャー・キー(長調)の曲だ。だから、『E♭で』と言いなさい」といわれている現場に遭遇したことがあり…

Invitation の1-2小節目

一般に、トニック・マイナーのときのスケールは、 エオリアン(ナチュラル・マイナー・スケール) メロディック・マイナー・スケール ドリアン の3つだと私は整理しています。このほか、例外的にハーモニック・マイナー・スケールの場合があるかもしれないの…