吉岡直樹のジャズ・スタンダード研究

ジャズ・スタンダードについてひたすら書きます。

IIm7

My One And Only Love の23-24小節目

AABA形式のブリッジ(セクションB)からセクションAに戻るところです。 ブリッジは長3度上のマイナー・キーに転調していると理解すればよいのだとは思いますが、ここは元のキーに戻るところなのであえて曲全体の(あるいはセクションAの)キーで表記します。…

All Of Me の3-14小節目

ジャズで取り上げる曲は、民謡やクラシック音楽をもとにした曲を別にすれば、概ね1920年代以降に作られた曲がほとんどです。 この時代になると、純粋なマイナー・キーの曲はごくわずかで99%くらいの曲が平行調か同主調のメジャー・キーに一時的に転調します…

Lover Man の16小節目

AABA形式の、2回目のAの最後の小節、すなわち、ブリッジの直前です。 この曲は(すなわち、セクションAは)、マイナー・キーのトニックで始まって平行調関係にあるトニック・メジャーで終わります。以下、便宜上、メジャー・キー側のトニックを I として表記…

All The Things You Are の21小節目

ブリッジの後半です。転調しているので、23小節目をImaj7(全体のキーをFm/A♭とすればEmaj7)とした音程で書いています。 いわゆる、メジャー・トゥ・ファイブ・ワンなのですが、トゥのところは、IIm7とは限らず、IIm7(♭5)となることがあります。 All The Th…

Stupendous-Lee の24小節目

突然ジャム・セッションではあまり取り上げないジャズ・オリジナルの話題ですみません。ジジ・グライスの曲で、When Farmer Met Gryce に収録されています。 AABA形式のセクションBの8小節目、つまり、セクションAに戻るところです。 ジャズ・オリジナルなの…

But Not For Me の13-14小節目

ここは、メロディとコードとの関係で非常に悩ましい箇所です。 ジャム・セッションでは、この2小節目を II7 とするか、あるいは、VIm7 | II7 | などとするケースが多いように思います。 ところが、ここのストレート・メロディは、階名で「ミーファド | ドラ…

There Will Never Be Another You の3-4小節目

一見議論の余地がなさそうな箇所と思うかもしれません。よく聴いてみましょう。 1950年、Lionel Hampton:VIIm7-III7-♭VIIm7-♭III7 | VIm7-II7-VIIm7-III7 | (間違えていたら申し訳ないですが) 1950年、Sonny Stitt:VIIm7 | III7 | 1951年、Wynton Kelly…

As Time Goes By の2小節目

たまに、Vm7-V7となっている譜面を見かけます。 記憶が定かではないのですが、キーがFでCm7-C7としている日本で出版された曲集を見たことがあるように思うのです。 もしそうだとすれば、これは、Gm7-C7と書いてあったのを、原稿から出版までのどこかの過程で…

There Is No Greater Love の13小節目

5-6小節目、すなわちAABA形式のうち最初のセクションAはII7なのはよいとして、2回目のセクションAの5小節目はどうなっているかということです。 ストレート・メロディとの関係からいえば IIm7 でも II7 でもよいはずなのですが、私は、なんとなく II7 でない…