吉岡直樹のジャズ・スタンダード研究

ジャズ・スタンダードについてひたすら書きます。

IIm7(♭5)

All The Things You Are の21小節目

ブリッジの後半です。転調しているので、23小節目をImaj7(全体のキーをFm/A♭とすればEmaj7)とした音程で書いています。 いわゆる、メジャー・トゥ・ファイブ・ワンなのですが、トゥのところは、IIm7とは限らず、IIm7(♭5)となることがあります。 All The Th…

I'll Close My Eyes の3-4小節目

5小節目のVIm7への(広義の)トゥ・ファイブです。そして、その「トゥ」は、VIIm7(♭5)と考えがちです。 その理由として、第一にVIIm7(♭5)はダイアトニック・コードであること。第二に、5小節目の VIm7 を平行調のトニック・マイナーと考えた場合、3-4小節目…

There Will Never Be Another You の3-4小節目

一見議論の余地がなさそうな箇所と思うかもしれません。よく聴いてみましょう。 1950年、Lionel Hampton:VIIm7-III7-♭VIIm7-♭III7 | VIm7-II7-VIIm7-III7 | (間違えていたら申し訳ないですが) 1950年、Sonny Stitt:VIIm7 | III7 | 1951年、Wynton Kelly…

On The Sunny Side Of The Street の4小節目

私の限られた経験ですが、ジャム・セッションにおいて、この部分は、5小節目のVIm7(これは平行調のトニック・マイナーというにはやや大袈裟でしょうか?)への(広義の)「トゥ・ファイブ」(すなわち、転調でないというならセカンダリ・ドミナントとそれに…

Everything Happens To Me の5小節目

私がいつも演奏していて首を傾げるところです。 曲集には、IIm7 / IVm6 ♭VII7 とか書いているんですよね、きっと。あるいは、IIm7 / IVm7 ♭VII7 かもしれない。でも、そういうレコードって聴いたことありますか。 ここのメロディは、すべて8分音符で階名「ソ…

Alone Together の42小節目

後ろから数えたほうが早いだろうって? そう、後ろから3小節目、トニック・マイナーに解決する直前です。 トニック・マイナーへ解決するところだから、ふつうにトゥ・ファイブ、すなわち、IIm7(♭5)-V7と演奏しがちですが、それではいけません。なぜなら、メ…